工作室
当工房で製作したモデルや作業のご紹介です。

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6A.主翼の製作(キットのL上翼中央の組立
R.A.F. S.E.5a 1/8 scale 機体編 2/3
 翼中央の前縁には冷却水と燃料の補助タンクが設置されています。キットではこの部分は構造的には
表現されていませんが、真鍮板で補助タンクを作成することにします。キットのタンク部分のリブは
カットすることになります。
 SE5aの構造がわかるイラストなどの資料は色々ありますが、上翼中央部分について見るとリブの構成が
板に丸穴など中抜きしたものや、細材を組み合わせた形ものなど違いが見られます。中央のリブは中抜きが
無いのが普通ですが、それ以外のリブはキットで指示されている他に「細材を組み合わせた風中抜きを
施しました。またキットの後縁、U型の部品は幅広なので細くしました。左右両端のリブの中抜は省略
しました。
 翼中央の翼型(エアフォイル)はキットでは下面が主翼部分も含め直線ですが、実際は主翼の中央部分は
凹面になっているので、それに合わせ下面を曲線にしした

  翼中央部分は胴体に前後4本の支柱で保持されていますが、この支柱はキットではシナ合板を整形して
作成しますが、実機では鋼管に木製のフェアリングが付けられている形ものが多いようです。ここでは3mmの
真鍮パイプで鋼管を表現し、にキットのシナ合板を利用したフェアリングを取り付けます。支柱中央には
2mmの真鍮棒で3mmの真鍮パイプを差込む支柱用の金具を取り付けます。
 支柱用金具
 支柱用金具
6B.主翼の製作(キットのJ上翼の組立
 主翼の翼型(エアフォイル)はScale Aircraft Drawings volume 1図面に従ったので、
組立て前に予めリブの底面の形状を底面が平らな状態から凹面に削りました
 組み立ては前後、中央の3本のスパーの下側補強材に5本の長尺のリブを接着します。同時に翼端の
L型の成型材も翼型に合わせ凹面に曲げ加工し接着します。 前縁補強リブの下側リブカバーを前側スパーに
接着します(
主翼は4つ作りますが、2つ目からはリブカバーの先端側を予め曲げ加工しました)。
翼中央との接合部のリブを接着します。長尺リブの下側リブカバーを主翼後端の成型材を
基準に接着します。前後、中央の3本のスパーを完成させます。

前側スパ前淵リブを接着します。
前縁リブの底面は平面でないので前縁リブカバーの先端、曲面の
部分は後から接着します。前縁リブカバーの長さは34mmの指定ですが、リブが曲面なので36mmにしました。
上側のリブカバー接着します。
 先端リブの中抜きはキットの指示より大きく(リブの厚みを薄く)しました。
 

 
Scale Aircraft Drawings volume 1
6C.主翼の製作(キットのKエルロンの組立
 エルロンは上下同じ構造です。ほぼキットの指示どおり作成しました。
ヒンジを金属製に変更し、取り付け位置はScale Aircraft Drawings
volume 1
ISBN:0-911295-02-Xの図面に従い
翼上面側に取り付け
るため、エルロンの主翼側端面は斜めにカットし逃げを作ってあります。
エルロン(上翼左)
 下翼の組立はほぼ上翼と同じです。
6D.主翼の製作(キットのK下翼の組立
燃料、冷却水タンク(上翼中央部分 
上翼(仮組み立て
 実機の上翼中央の前縁には冷却水と燃料の補助タンクが設置されています。キットにはありませんが、
0.2mmの真鍮板で表現しました。製作は木型を作り、真鍮板を曲げ加工し矩形にハンダ付けしました。
3箇所、バンドを0.2mmの真鍮板を3mm幅で切り出し、貼り付けています。リベットの頭を簡易プレスで
表現しました。板厚が薄いのでつぶれ防止木型をそのまま中に入れてあります
冷却水、燃料タンク
エルロン 
 胴体の後端はキットではバルサ材の成型ですが、実機、図面に合わせ
尾翼の固定金具とパイプで作成しました。尾翼の取り付けはエポキシ接着剤で接着し
ますので固定金具はダミーとなります。尾翼の前側にはスタビライザーインシデンス
用のピヴォット(ダミー)を取り付けます。
7.水平尾翼、垂直尾翼のの取付け(キットO
テイルスキッド
テイルスキッド
尾翼取り付金具
   (ダミー) 

ターンバックル 
 ラダー、エレベータのコントロール用ケーブルや張線はキット付属のものでなく、撚線が8本の
柔らかいステンレワイヤ(アクセサリ用)を使用しました。又、ターンバックルもキットのプラ製
でなく、真鍮材から作成した物を使用しました。形状は変えてあります。
 左右のワイヤを弛み無く均一に張るのは以外と大変でした。何度か張直しをしました。

プーリー
張線 
コントロールケーブル 
 主脚が取り付く胴体下部のロンゲロンの構造をキットと違う構造にしたので、ここで
主脚と胴体のの取り合いを確認するために、主脚を組み立てます。
 左右の主脚の間には車軸カバーがつきますがキットではプラ製なので作り直します。
Scale Aircraft Drawingsvolume 1ISBN:0-911295-02-Xの図面からは
左右の主脚間に梁の役目の2本の鋼管があり、そこに木製のリブが付いている構造です。
実機の写真などからは車軸カバーの前端と後端のフェアリングも木製のようです。
主脚部分はSE5aになって構造が強化され、主脚カバーの形状も機種により違うようですが、
ここではキットの形状を参考にしました。尚、車軸箱は図面で羽布張り、ドア付きと
なっています。左右の主脚は2本のスプレッダー(真鍮パイプ)で固定しています。
 主脚部分の製作は、合板製の主脚を寸法に合わせ楕円形に成型しつつ、金具類を徐序に丸め
すり合わせしながらはめ込みます。尚、金具は開き防止でハンダ付けしてあります。金具類と
主脚はエポキシで接着します。主脚下部の車軸が通る切欠きは実機の写真にあわせ、キット図面
より大きくしました。また、後側の主脚と胴体ロンゲロンの取り合い部分は金具を製作し、
はめ込む形式にします。
 
 
8.主脚の組立て、仮取付け(キットS
   ↑
アクスルハウジング 


主脚 


アクスルハウジングドア 

   ↑
スプレッダー
(ナット締め) 

9.翼中央(上部)の仮取付け、中央支柱の製作(キット 22
 翼中央(上部)の支柱はキットではシナ合板を整形したもので表現していますが、実機では
鋼管の支柱に木のフェアリングが施され、外側に布が巻かれていると構造になっています。
 ここでは支柱を3mmの真鍮パイプにして、パイプの後側にシナ合板を整形したフェアリングを
付け、布を巻いて表現します。支柱の胴体側の取付けは実機と同じく上部のストリンガーに
金具を取り付けます(キットでは胴体の外側に接着していて、ストリンガーとは接続されて
いません)。金具は4mmの真鍮パイプと0.4mmの洋白板で作成し,支柱の3mmの真鍮パイプを
はめ込む形になります。
 翼中央(上部)の位置決め用治具を作成し、翼中央(上部)仮固定し中央支柱用の
真鍮パイプで翼中央(上部)と胴体(ストリンガー)を接続します。

 主翼支柱も合板製の支柱を寸法に合わせ楕円形に成型しつつ、金具類を徐序に丸めすり合わせ
しながらはめ込みます。尚、金具は開き防止でハンダ付けしてあります

 主翼支柱の上下の金具に一体成型されている飛行線、着陸線用のフックは、実機では翼面に
取付けられているのでカットして、翼面に付替えます。
 
 

支柱(3mm真鍮パイプ)


支柱(3mm真鍮パイプ)

翼中央(上部)

金具

支柱フェアリング
 (シナ合板)

※後で布をまきます

         →
10.胴体の張線、胴体周りの部品取付け(キットP
 胴体の木のフレーム間には対角線状にワイヤーが張られています。キットでは胴体部分の張線は
糸を使っていますが、実機は鋼線ですので0.6mmの真鍮線を使用しました。また胴体の横断面
など指示が無い部分にも実機に合わせて張線を取付けました。
 キットではアルミ外装に覆われる見えない部分は張線や部品などの表現が省略されていますが、
その部分にも張線、オイルタンク、ヴィッカースマシンガンの弾装箱など部品の作込みをしました。
オイルタンクの形状は同じAustin製の機体でも四角やオーバル形の物があるようです。ここでは
四角い形状を採用しました。
 ヴィッカースマシンガンの空ベルトは空中放出されるタイプと機内に収納ボックスがあるタイプ
があるそうです。多くの場合、空中放出されるとのことです。キットの作例は放出されるタイプです。
空カートリッジは床面から外に放出されます。
 プリマリーポンプの位置は実機を参考に操縦席左側から操縦席中央に移動しました。

 胴体側面のステップはキットではプラ製でしたので、洋白板などで作成しました。蹴込板部分は
レプリカを参考にスプリングを付けて、可動します。
 エンジンルームの操縦席側にある斜めの隔壁はキットではシナ合板ですが、実機などの写真から
金属(アルミ合金製?)らしいので、0.3mmのアルミ板に変更しました。実機の隔壁には撓み防止で
しょうか、リブ加工がされていたので、そこも押型を作成し表現しました(リブ加工の箇所は
実機では4箇所でしたが3箇所になりました)。

 
   
隔壁

 ↑
ステップ 

 ↑
張線 


プライマリー
   ポンプ

 ↑
エンプティーシェル
シューター 


← 
アミュニッション
  タンク 

 ↑
オイルタンク